ついにトップのクビが飛ぶ――。

 一部報道によると、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)が〝女性蔑視発言〟の責任を取り、会長を辞任する意向を周囲に伝えたという。そこで改めて思い出されるのが、麻生太郎財務相の「呪われた五輪」発言だ。

 麻生氏は昨年3月18日の参院財政金融委員会で、新型コロナの感染拡大によって東京大会が大ピンチに陥っていることを引き合いに「呪われた五輪」と称した。その理由として「40年ごとに問題が起きている」と持論を展開。その後、同氏は釈明に追われたが、たしかに1940年の東京五輪は戦争によって返上し、80年のモスクワ五輪は、旧ソ連がアフガニスタンに侵攻したため、西側諸国がボイコットしたのは間違いない。

 そして迎えた40年後の2020年東京大会。やはりトラブル続きとなっているのは周知の通りだ。

 五輪関係者の話。

「新国立競技場はザハ・ハディドさんの当初案が白紙撤回し、エンブレムはパクリ問題によって再公募することになった。すると招致をめぐる汚職疑惑が浮上し、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長が辞任しました。さらに新型コロナで大会史上初となる延期を強いられたのです。そして、ここにきて森会長の進退が問われている…。正直、大会自体開催できるかわからない。だとすれば麻生氏の発言は一気に真実味を増す」

 組織委は12日に評議員会・理事会合同懇談会を開く。開催可否の判断が3月と言われる中、森会長の辞任が正式に決まれば、一気に中止に傾く可能性も否定できない。