日本ソフトボール協会は12日、新型コロナウイルス感染症予防の観点から、上野由岐子投手(38=ビックカメラ高崎)らが参加する女子日本代表の第4次国内強化合宿(高知・高知市、1月21日~2月10日)を中止すると発表した。

 エースの上野はかつて「高いレベルで、もっとしっかり打たれる練習をしていきたい。もう少しレベルが高い相手と勝負して、もっと自分に足りないところに気づいていきたい」と熱望。これを受け、協会側は「〝仮想メキシコ〟のような感じで、男子のサポートを受けながらやるしかない」と男子の強豪チームが多く集まる高知県で〝仮想海外勢対策〟の合宿を計画していた。

 しかし、全国各地で新型コロナウイルスの感染者が急増。日本代表の宇津木麗華監督(57)が「病気になると、3年間準備してきたトレーニングの成果が一瞬で終わってしまうので、コロナになったときに今まで練習で培ってきた体力が一瞬で消えてしまうのではないかっていう怖さはある」と語っていたように、感染リスクの観点から苦渋の決断に至った。

 2008年北京五輪以来の金メダル獲得を目指す中で、また一つ大きな壁にぶつかってしまった。