今季のF2で総合3位に入り、来季のF1デビューが有力視されている角田裕毅(20)が15日、UAE・アブダビで行われた若手ドライバーらを対象にしたF1のテスト走行にアルファタウリ・ホンダのマシンで参加した。

 角田は11月にトロロッソのマシンでテスト走行に参加しているが、当時は2018年型のマシン。今回は初めて2020年型のマシンに乗り、123周を走破した。タイムは1分37秒557で、全体の5位だった。

 各チームの意図や目的が異なる状況とはいえ、走破タイム1位は過去2度の年間王者に輝き、来季2年ぶりにF1復帰するフェルナンド・アロンソ(39=スペイン)。2、3位は今季まで7季連続で製造者部門1位のメルセデスのマシン、4位もF1で優勝経験があるロバート・クビツァ(36=ポーランド)だったことを見ても、角田の走りの優秀さがわかる。

 タイムはもちろん、来季契約を結ぶとみられるアルファタウリのマシンで120周以上のテストができたことの意味は大きい。角田はチームを通して「少し疲れたが、とても楽しい経験だった。自分としては今日の走りを通して多くを学び、ドライバーとしてさらに進化することができたと感じている」とコメントした。

 また、今回のテストには欧州フォーミュラ選手権で活躍する佐藤万璃音(まりの、21)もアルファタウリ・ホンダのマシンで参加。127周を走り、タイムは全体の13位だった。