渡部暁斗“複合の底辺拡大は期待できない”

2014年03月19日 16時00分

銀メダルを手に最高の笑顔を浮かべた渡部
銀メダルを手に最高の笑顔を浮かべた渡部

 ノルディックスキー複合のソチ五輪個人ノーマルヒル銀メダルの渡部暁斗(25=北野建設)が18日に帰国。ソチ後はW杯を転戦し、15日の最終戦(スウェーデン・ファルン)で今季初勝利を挙げ有終の美を飾った。成田空港では報道陣やファンら約100人の出迎えを受け「メダルを取ることはすごく影響あることなんだな」と喜びをかみ締めた。

 

 一方、会見ではメダリストの“定番宣言”を封印。たいていは今後、競技の発展を目指す…などと語るものだが「マニアが楽しむような競技だと思う。底辺拡大とかも期待できない」とあっさりしたものだった。

 

 複合五輪団体金メダリストの荻原健司氏(44)は全国区のスターになり「キング・オブ・スキー」の称号を獲得した。しかし、月日は流れ、当時と状況は変化。日ごろ、行動をともにしている渡部暁は「現役の時はみんなに声かけられてたんでしょうけど今、定食屋に入っても誰も…」と苦笑い。個別のジャンプやクロスカントリーの競技者が増えることは望むものの、複合に関しては高望みしないという。

 

 ある意味、自然体だが、物足りなくも映る。しかし、全日本スキー連盟の成田収平コンバインド部長(49)は「暁斗はキャラクターだっていいもの持ってる。あまりテレビ向けにならないほうがいいかな」とニヤリ。現役時代「宇宙人」「異星人」と呼ばれた荻原氏とはタイプが違うといい「ストイックなんでね」と渡部暁の描く「地味道」を支持した。

 

 ソチではバイアスロンなど他競技のテレビ観戦にも熱中したが「コンバインド以外で競技をすることはないですね」と本紙に断言。

 

 大風呂敷を広げることなく、あくまでもひたむきに4年後の金メダルを狙う。