強くなるためには…。アイスホッケー女子代表「スマイルジャパン」に留学指令が出された。

 ソチ五輪では5戦全敗の屈辱で最下位の8位。長野五輪以来2度目の出場で注目を集めたが、サッカー・なでしこジャパンのようなインパクトを残すことはできなかった。いったい、世界との差は何だったのか。

 日本アイスホッケー連盟関係者は「日本は海外での経験が足りない。今後は選手をいっぱい海外に送り込んでオリンピックと同じような相手チームの中で実戦を積ませたい」と課題を挙げた。

 特に強豪の米国やカナダでは大学のアイスホッケーが盛んで、女子だけで年間3億円の予算が計上される学校もあるほど。施設は日本のものとは比べものにならず、欧州や北欧の有望な若手もこぞって留学しているという実情がある。しかし、スマイルジャパンには米国の大学を卒業した選手はおらず、伸び盛りな時期にすでに“大差”をつけられているという。一方、日本人にとって、米国の大学に入学するのは簡単ではない。スポーツ推薦だけではなく、TOEFL(留学のための学力テスト)の点数が必要で、さらに学費や生活費の問題もある。

 23日に開幕するU―18女子世界選手権(ハンガリー)は米国の有力大学からスカウトが集結し、ソチ五輪代表のFW浮田留衣(17=Daishin)や、FW床秦留可(17=西武)らに声がかかるチャンスはあるが…。果たして“三重のハードル”をクリアできる選手は現れるのか。