日本オリンピック委員会(JOC)は17日、都内で理事会を開催。早大元教授でパワハラの疑いで学内調査を受けていた友添秀則氏(64)が13日付で常務理事を退任したことが報告された。辞任の理由は「自己都合による」とされ、それ以上の説明は本人からなかったという。

 JOCによると、パワハラ報道が出た7日以降に早大に事実関係を確認したところ「大学は自己都合による退職。懲戒処分は行っていない」との返答だったという。籾井圭子常務理事は「あくまでも学内で起こった案件であり、JOCとして是非を議論する問題ではなかったが、本人から辞任の申し出があったため承認した」と説明。申し出は12日にあり、山下泰裕会長(63)が13日に受理した。他の理事から「倫理委員会にかけるべき」との意見も出たが、籾井常務理事は「JOC内のことであれば調査しないといけないが、学内のことに口出しはできない」としている。

 友添氏はスポーツ倫理学が専門で、スポーツ界の暴力やハラスメントの問題に精通。昨年秋、ガバナンス(統治)などが問題視された日本テコンドー協会の〝お家騒動〟の際は、ハラスメントの有無などを調査する検証委員会の一員となっていた。