知人女性への暴行容疑で逮捕されたハンドボール元日本代表・宮崎大輔(39)が3日、釈放された。一貫して容疑を否認しているが、それでもハンドボール界に与えた衝撃は大きい。

「あぁ、なんでこんなことを…」。ハンドボール界やスポーツ界からは一様に落胆の声が聞こえてくる。それもそのはず、宮崎はハンドボール界の顔だけではなく、将来の名指導者としての期待もあったからだ。

 昨年4月に母校・日体大に再入学。ハンドボール部に所属し、東京五輪出場を目指していた。日本代表は昨年1月から遠ざかるが、いまだにその存在感はハンドボール界で随一。強豪スペインリーグでプレーした実績、経験もあるだけに、たとえ東京五輪代表入りがかなわなかったとしても、将来的には指導者として日本を引っ張る可能性もあったという。

「日体大でも半分はコーチの役割も担っていた。若い選手と接し、指導もうまかったと思う。この先、指導者としての経験を十分に積めば日本代表監督という道も十分あり得る存在だったのに…」(ハンドボール関係者)

 指導者として最も嫌われる醜聞で、ミソをつけたのは間違いない。「39歳学生」の騒動に巻き込まれた日体大ハンドボール部もいい迷惑だ。

 日体大は3日に具志堅幸司学長(63)が謝罪。「今後、事実を確認した上で、当該学生に対して規定に基づき厳正に対処するとともに、二度とこのような事件が起きないよう再発防止に取り組み、信頼回復に努めてまいります」と厳しい姿勢を示した。プレー、そしてコーチングを学ぶ場まで失うとすれば、軽率な行動の代償は大きい。