【ロシア・ソチ12日(日本時間13日)発】ノルディックスキー複合の個人ノーマルヒル(HS106メートル、K点95メートル)で、エースの渡部暁斗(25=北野建設)が銀メダルに輝いた。

“キング・オブ・スキー”荻原健司氏(44=北野建設スキー部長)の双子の弟、荻原次晴氏(44)は渡部の銀に号泣だ。試合を中継したテレビ東京の現地キャスターを務めた荻原氏は、うれしさのあまり嗚咽(おえつ)。「あきとぉ~~~。銀メダルおめでとぉ~~~」と泣きながら絶叫すると「20年間、ノルディック複合はみなさんの期待してくれたメダルを取れなかったんです…。本当に苦しかったんです~~」と白いハンカチで鼻を押さえ顔を伏せてしまった。

 1998年長野五輪では期待されながらも個人6位、団体5位と振るわず。絶対エースの兄・健司氏もメダルを逃した。その後低迷期が続き、世間の関心が薄れるなかでも競技の普及と発展、現役選手の強化に尽力してきた。

 後輩の頑張りに、こみ上げる感情を止め切れなかった。「あきとぉ~~、よくやっやよほ~~」と言葉にならない叫び…。

 番組出演後は自身のブログを更新。「いやぁ泣きました、号泣です。嗚咽というんだそうです」と“放送事故”を振り返りつつ「さぁ次はラージだ団体だ!ニッポン複合ここにあり!」と締めくくった。