【ソチ五輪】スノーボード・ハーフパイプ(HP)に出場する平岡卓(18=フッド)と平野歩夢(15=バートン)が、スキー・ジャンプ女子の高梨沙羅(17=クラレ)との“同時表彰台”を狙っている。

 高梨はジャンプ台、平岡と平野はパイプと、戦う場所こそ異なるものの、ともに決勝は11日の午後9時半から始まる。高梨が金メダルの最有力候補のため、露出や注目度で“裏”をくっている印象もあるが、2人とも気にすることはない。

 むしろ、その偶然を前向きに捉えている。昨年世界選手権2位の平岡は高梨に「頑張ってほしいです。日本人として頑張ってほしいです」とエール。同日のダブル表彰台に向け「そうなればいいと思います」。一方、日本人史上最年少メダルの期待がかかる平野も「お互い頑張ってっていう感じですね」と高梨に呼びかけた。

 共通点は多い。平岡は2012年1月の第1回冬季ユース五輪に高梨とともに出場。自身が銅、高梨は金と互いにメダルを手にして凱旋している。平岡のほうが年齢は1つ上だが、同じ高校生だ。また平野は五輪2連覇中のショーン・ホワイト(27=米国)も警戒を強める天才。中学生で世界から一目置かれるという部分で、高梨と同じ道を歩んできた。平岡と平野も高梨に負けじと万全の仕上げを強調。「格好いい滑りをして『日本人のスノーボードってヤバい』というのを見せたい」(平岡)「自分の持ち味は高さだと思うので、そこを出していきたい」(平野)

 3人とも五輪は初めてだが、プレッシャーに強いのは同じ。11日は日の丸を背負った“スーパー中高生”が日本にメダルラッシュを呼び込むか。