広島・天谷にメジャーが熱視線

2012年07月13日 12時00分

 赤ヘルが消化不良の黒星を喫した。広島は12日、巨人に2―6で敗れた。先発の今井が長野に2打席連続で本塁打を浴びるなど2回までに4点を奪われれば、打線も拙攻のオンパレードで広島戦今季初先発のの澤村を攻略しきれなかった。しかし暗い材料ばかりの中で唯一光ったのは、反撃の4号ソロを含むマルチ安打を放った天谷宗一郎(28)だ。ここまで紆余曲折あったプロ11年目の男に意外にもメジャーが熱い視線を送っているという。

 

 ただ1人、気を吐いた。3点を追う2回二死。天谷は内角高目のスライダーを振り切った。打球はぐんぐん伸びて右翼席のポール際へ入る4号ソロ。本人は「(打球がポール際だったので)切れるかと思っていた。ラッキーです」と語った。

 

 続く5回無死一塁の第2打席では一塁内野安打で出塁。二盗を決めてチャンスを広げたものの、後続の拙攻によって得点にはつながらず。結局チームは巨人に無念の連敗となった。しかし、そんな状況下でも天谷はバットと自慢の俊足で存在感を見せつけた。

 

 今季は開幕二軍スタート。不振から這い上がり、ようやく正中堅手の座を奪い返した天谷は規定打席にこそ達してはいないが、打率も3割台と好調だ。「実はその天谷にメジャーが注目しているのです。とにかく、あのプレーは関係者の間に相当なインパクトを与えていますからね」と語るのはメジャー関係者。

 

「あのプレー」とは2010年8月22日の本拠地・横浜戦での出来事だ。8回表、ハーパーが放ったセンターへの本塁打性の大飛球を中堅手の天谷は1.8㍍のフェンスをかけあがり、えび反り状態になりながらもスーパーキャッチ。この映像は米スポーツ専門局「ESPN]で何度も流され、メジャー関係者の間でも「アマヤ」の名前が一気に広がった。実際にエンゼルスのマイク・ソーシア監督は当時、本紙に対して「アマヤはファンタスティック。スパイダーマンだ! あんなプレーをできる人間はメジャーにそうない。今すぐにでもほしい」と明言していたほど。

 

 エ軍だけでなく、ドジャースなど複数の球団が「今でも天谷を調査している」(前出の関係者)。そして同関係者は「守備だけでなくて打撃センスもあるとメジャーでは評判です。以前から天谷のセンスを高く評価していた前監督のブラウン氏が周囲に吹聴しているようですね」と続けた。海外FA権取得はまだ数年先の話ではあるが、天谷が近い将来に海を渡る可能性は決して夢物語ではない。