テキトートークは効果アリ? スピードスケートの世界スプリント選手権最終日(19日、長野・エムウェーブ)で女子のエース、小平奈緒(27=相沢病院)は500メートルで5位、1000メートルで7位と表彰台を逃した。

 女子は海外勢との差が浮き彫りになった。メダル獲得が期待されながら小平は今大会も表彰台に立てず、結果がなかなか出ない。「報道陣の前で強気な発言が多い。冷静に現状を分析しない。あれでは空回りしてしまう」(日本スケート連盟・鈴木恵一副会長)と心配する声が出ている。

 確かに自分に重圧をかけてしまってはもったいないだけ。「長島みたいにノラリクラリとかわせることもできればいいのだが…」(同副会長)。小平には真面目とはいい難い、無理のない“テキトートーク”も時には必要だという。

 実際、男子500メートルでは長島圭一郎(31=日本電産サンキョー)が35秒28で3位に入った。前日までは「調子が悪いので日サロ(日焼けサロン)に行っていた」「勝てる気がしない」などと弱気な発言が飛び出したが、やはりマイペースを貫くためテキトーに口から出た言葉だったようだ。

 一方で小平は「どうにかなるというより、どうにかするという強い気持ちで本番に向かいたい」と悲壮な覚悟を見せた。ソチ五輪まであとわずか。どんな形にせよ、心身をベストの状態に持っていけるか。美女スケーターの勝負どころだ。