米国伝統の自動車レース、第104回インディアナポリス500マイル(インディ500)で3年ぶり2度目の優勝を果たした佐藤琢磨(43=ホンダ)がオンラインで記者会見し「(新型コロナウイルスの)パンデミックの中で明るいニュースを届けられた。とてもうれしい。その一言しかない」と笑顔で語った。

 インディカー・シリーズ49勝のスコット・ディクソン(40=ニュージーランド、ホンダ)を逆転して逃げ切った展開を「ほぼ理想に近い。余裕を持ってレースを運べた」と自賛。「車のバランスをパーフェクトに近い状態にもっていけた。チームの力がものすごく大きかった」と感謝した。

 最終周にスピンして優勝に届かなかった2012年も現在と同じレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング所属。復帰3年目でその時の悔しさを晴らし「チームがこの1勝をどれだけ楽しみにしていたか」と喜んだ。インディ500で20人目の複数回優勝者となったベテランは「偉大なドライバーたちの中に自分が入るなんて夢にも思っていなかった」と実感を込めた。