日本の「南米苦手」吹き飛ばした田嶋会長の猛ゲキ

大迫(中)のゴールなどで初戦に勝ったことが、その後の躍進につながった(ロイター)

【ロシアW杯 裏ネタ公開<上>】フランスが20年ぶり2度目の栄冠に輝き、日本がベスト16進出と躍進したロシアW杯。本紙取材班がつかんだ裏ネタを大公開だ――。

 日本代表DF長友佑都(31=ガラタサライ)は大躍進した理由を「世間の批判が力になった」とし、主将のMF長谷部誠(34=Eフランクフルト)も批判について「チーム内で見返してやろうという話は出ていた」と語っているが、実は日本サッカー協会の田嶋幸三会長(60)の言葉が大きな発奮材料になったという。

 今大会前、日本は最も重要な初戦コロンビア戦に照準を合わせて調整を行った。相手は苦手の南米勢とあって選手たちからも「ズル賢い」「勝負強い」「したたか」という声が漏れていた。日本は2010年10月にホームでアルゼンチンに勝利してから、南米勢と10試合して3分け7敗。しかもW杯に限れば日本だけではなくアジア勢としても未勝利とあって「南米勢」が大きな壁だった。

 だが田嶋会長はイレブンの弱気な姿勢にカツを入れた。「南米勢はスキを逃さないし、そこは日本に物足りない部分があった。でも(苦手を)言い訳にできない。ドイツ組は普段からハメス(ロドリゲス=27、バイエルン・ミュンヘン)と試合し、欧州でプレーする他選手も南米トップ選手と対戦している。もう苦手とかではなく、どう勝つのかというところ。選手には経験がある」

 田嶋会長から“ごもっとも”な猛ゲキを受け、イレブンはW杯前最後の強化試合で南米パラグアイに勝利。苦手意識を払拭すると、コロンビアに快勝し、ジンクスを吹き飛ばした。田嶋会長の発言が日本サッカーの新たな歴史をつくったようだ。