本田家総帥・大叔父がエース復権ならずの圭佑に緊急提言「俺が監督なら使わん」

本田家の総帥・大三郎氏

日本サッカー協会は31日、6月14日開幕のロシアW杯に臨む日本代表メンバー23人を発表した。MF本田圭佑(31=パチューカ)は、ハリルジャパン時代の逆風をはねのけて3度目のW杯代表入り。キャリアの集大成と位置付ける大会での活躍が期待される中、大叔父で1964年東京五輪カヌー代表の本田大三郎氏(83)が緊急提言だ。本田家の“総帥”は西野ジャパンでのあるべき役割を説き、将来のビジョンにまで言及した。

本田はバヒド・ハリルホジッチ前監督(66)から冷遇されて、キャリア最後となるW杯出場へ大ピンチを迎えていたが、“天敵”の電撃解任で復権のチャンスを得た。西野朗監督(63)からは信頼を寄せられ、先発のイスを確保しそうな扱いを受けている。

しかし大三郎氏は兄の孫の現状を冷静に分析した上でこんなジャッジを下した。「もう新旧交代の時期にきている。俺が監督なら使わないよ」とバッサリ。プレーよりも数々の苦難を乗り越えてきた経験を生かし、日本の精神的支柱になるべきだという。「チームには古いやつがいないといけない。若いやつばかりだと、いいときはガーッといけるが、うまくいかないときはガタッときちゃう。チームを締められるベテランが必要になる」

その役割をこなした上で期待するのはスーパーサブだ。フル出場は厳しくても、昨夏にメキシコ1部パチューカへ移籍してかつてのパフォーマンスに戻りつつあり、適役とみる。「いい位置で待つこともできる。そういう知的な面が厳しい局面で生きる。修羅場をくぐってきた者でしか切り抜けられない場面に使ってもいい。僕がハンドボールやラグビーをやっていた経験からそう思う」

不遇だったイタリア1部ACミラン時代ならば代表の“切り札”にもなり得なかったが、メキシコ移籍が復調の要因になったという。「メリットは高所トレーニングになること。僕は2回行って長い合宿をしたんだけど(カヌーの)トップ選手がジョギングで休み休みになっちゃう。(高所トレのキツさで)目の前に星が見えちゃうギリギリの感じを体験できたからこそ厳しい場面で、もうひと踏ん張りできる」

ロシアW杯で本田は代表キャリアに区切りをつけそう。大三郎氏は心酔する剣豪・宮本武蔵を引き合いに出しながら持論を展開した。「日本人で一番のチャンピオンは誰かと聞かれたら“宮本武蔵だ”と。『本田さんはちんぷんかんぷんなこと言うね』と言われることもあるけど、彼は剣で戦えなくなったら筆で戦って(「五輪書」などの)文章を残している。そうなるとゴールはない。引退という言葉を使ってほしくない」

第一線から退いても伝説の剣豪のように、新たな分野で戦うことを望んでいる。「選手としては辞めるときがくる。いつかはわからないが、サッカーを続けるという意味でピリオドはない」。すでに自身のサッカー教室を展開するなど、本田は活動の幅を広げているが「自分が得てきた技などを世の中に還元していく目標は持っていると思う。そういう意味では花丸あげてもいい」と絶賛した。

自身は83歳の今でも自らのカヌースクールで子供たちの指導にあたる。

宮本武蔵にならって今も“現役”を自任するように、本田にも同じ境地に到達することを求める。「圭佑のいいところは簡単に納得しないで、次に次にと行こうとする。自分と同じで好奇心が旺盛で新しいものに対して貪欲」とし、まずはロシアでの活躍を期待した。

本田は5月30日のガーナ戦で「エース復権」を証明できず批判を浴びただけに、いま一度、大叔父の言葉に耳を傾ける必要がありそうだ。