五輪組織委とスポンサーの契約延長交渉は難航必至

2020年06月16日 16時40分

【どうなる?東京五輪・パラリンピック(65)】 締結か、決裂か――。新型コロナウイルス感染拡大で延期となった東京五輪を巡り、大会組織委員会と各種スポンサー企業との「契約延長交渉」がスタートする。武藤敏郎事務総長(76)は「今の契約は今年12月末で切れてしまう。当然そういう話をしていく」と延長を要請する意向だが、一筋縄ではいかなそうだ。

 今大会は78社から史上最高額となる約3480億円を集めた。トップスポンサーともなると、すでに150億円もの協賛金を支払っているが、関連イベントはすべて中止。そんな中で「来年分を追加」と言われても企業は困惑するばかり。そもそも五輪スポンサーのメリットは公式ロゴを使用して広告活動を行える権利だけでなく、世界一の祭典を支援する「社会的名誉」を得ることだ。

 しかし、状況は少し変わってきた。コロナ禍で世界中が困窮する中、組織委は「必ず開催する」の一点張り。これが世間の反感を買い、五輪の価値は薄まりつつある。スポンサー側も“肩を貸している”と批判の的になりかねないことを危惧している。

 そこで本紙は複数のスポンサー企業を直撃。社名を伏せるという条件で今後の展望を聞いた。

 まず、X社は「まだ正式に話が来ていないので何とも言えない」とした上で「組織委さんがどう出るか。スポーツ選手の契約延長はあるが、こんなケースは初めて。延長料ナシというパターンもあるかもしれないが、恐らくそれなりの金額を提示してくるはず」と想定。また、Y社も「具体的に契約金を提示されてから方針を考える」と出方を待ちつつ「延長の契約金以外にも、こちらはイベントなどの費用負担がある。その辺も含めて決断する」と慎重だ。一方、Z社は「まだ条件が出されていないが、一応は延長する予定」と前向き。よほどの条件でない限りは契約を結ぶという。

 いずれにせよ、交渉は難航必至。武藤事務総長は「来年必ず開催するという決意で臨む」と自信ありげだが、果たして…。