金メダル確率は100%――。自転車BMX競技で、五輪新種目のフリースタイル・パーク男子の日本代表に決まった中村輪夢(18=ウイングアーク1st)への期待が高まっている。

 昨季は、日本人初のW杯年間総合優勝を達成。東京五輪でも金メダル有力候補の呼び声が高く、全日本フリースタイルBMX連盟の出口智嗣理事長は「僕は金メダルを取ると思っている」と太鼓判を押している。

 中村の持ち味は、周囲が舌を巻くほどの“伸びしろ”にある。出口理事長は「毎回見るたびに違う技をやっていて、こんな短期間でこんなことができるようになったのかと。成長に関しては毎回驚かされる」と絶賛。さらに、東京五輪が1年延期になったことも中村にとっては大きなプラスになっているという。

「一時期強かった選手が年齢を重ねているので(ピークを過ぎて)下りに入っている。でも中村は、まだまだ上り続けている。今年が東京五輪だとぎりぎり金メダルを取れるくらいかな、もうちょっと磨いておきたいなと思っていた。でも、たぶん1年磨くだけで金メダルを確実化できると思っている。それくらいピンポイントの年齢で東京五輪を迎えることになる」(出口理事長)。悲願の五輪Vへ。かねて「金メダルを取りたい」と話す中村が、圧巻のパフォーマンスで夏のヒーローに名乗り出る。