【どうなる?東京五輪パラリンピック(39)】39県で新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言が解除となりスポーツ界も“再始動”の機運が高まっている。

 宣言に伴い、来夏に延期となった東京五輪を目指すアスリートの活動範囲は自宅などに限られていたが、今後は段階的ながら屋内外の施設の使用再開に向けて環境整備に入るとみられる。これで個人、団体ともに一時ストップしていた強化プランを立て直すメドが立ちそうだ。そうした一方で慎重論も出ている。

 ある五輪メダリストは「今回(新型コロナが国内で確認されて)残念だったのは、初期にスポーツジムでクラスター(集団感染)が起きてスポーツのイメージがマイナスになってしまったこと」と話した上で「このタイミングでいち早くスポーツ界が再開して、第2のクラスター発生源になってほしくないと願っている」と不安視する。

 東京・北区にある味の素ナショナルトレーニングセンターや国立スポーツ科学センターには多い時で約600人が使用する。まだ再稼働の時期は不透明ながら、再開後も引き続き厳重な感染対策が必要となるだろう。

 来月にはプロ野球開幕やJリーグ再開も検討されているものの、しばらくは無観客試合が前提。国内大会を含めて会場で歓声が飛び交うのはいつになるのか。