波紋呼んだIOC最古参が新発言「五輪1年延期」の信ぴょう性は

2020年02月28日 16時40分

ディック・パウンド氏(ロイター)

 またもや“新説”が浮上した。新型コロナウイルスの感染拡大を巡って東京五輪に関する様々な噂が飛び交う中、国際オリンピック委員会(IOC)で1978年から委員を務める最古参のディック・パウンド氏(77)が新たに「1年延期」の可能性を口にし、またまた波紋を呼んでいる。

 先日も五輪開催可否判断の期限について「遅くとも5月下旬」と発言。事態が終息しなければ「中止を検討」と言い放ち、日本では国会でも取り上げられ、橋本聖子五輪相(55)や東京都の小池百合子知事(67)も対応に追われるハメとなった(本紙昨報)。27日にはIOCのトーマス・バッハ会長(66)が「推測や仮定の話には答えない。日本政府や大会組織委員会と緊密に連携し、選手や観客の安全を最優先に大会成功へすべての準備をしっかりやっていく」と初めて公式の見解を発信し、落ち着きつつある。

 そもそもパウンド氏の発言にはどれだけの信ぴょう性があるのか。副会長なども歴任した同氏は現在、バッハ会長が率いる執行部からは距離を置いている。過去には組織本体を批判するなどIOCの“ご意見番”として知られるが、IOC事情に詳しい日本オリンピック委員会(JOC)幹部はこう証言した。

「パウンド委員は総会で突然、意見を述べたりする奇妙な方。今、IOCは彼の発言の火消しに必死で、対応に困っています。組織内では厄介者のようですね」

 ここにきて、バッハ会長が公式見解を出したのも“火消し”の一環だろう。ただ「1年延期」についてネット上では「現実的でいい」「冷静に考えて妙案」と肯定的な意見が多かった。これには前出の幹部も「元弁護士なので言っていることは常に正論」と言い、頭は切れる人物のようだ。

 とはいえ、これ以上は個人的な発言に振り回されたくない――それが関係者の総意だろう。