スポーツクライミングのボルダリングジャパンカップ(BJC)決勝は9日、東京・駒沢屋内球技場で行われ、男子は2018年世界選手権を制した原田海(20=日新火災)が初優勝を果たした。

 すでに五輪代表に内定している楢崎智亜(23=TEAM au)と同じ2完登ながら、コースのゾーン(ボーナス地点)獲得数で上回った。

 原田は「優勝を狙っていると言っていたので、有言実行できてよかった」と安堵。五輪代表選考に関して国際連盟と日本協会の解釈が異なり、不透明な状態だが「目の前の全ての大会に勝つつもりで臨む」と力を込めた。銀メダルの楢崎は「海は去年に比べて伸びてる。高い保持力に加えて、オールラウンダーの力がついている」と警戒を強めた。

 女子は伊藤ふたば(17=TEAM au)が3年ぶり2度目の優勝を決めた。「1回目の優勝はまぐれというか、課題がハマった感じだったが、今回はしっかり強くなって勝てた」と満足げに振り返った。

 五輪代表に内定しており、今シーズンでの引退を表明している野口啓代(30=TEAM au)は準優勝。BJC出場は15回目にして最後となり「優勝できなかったのは悔しいが、五輪に向けて収穫もたくさんあった。今後の大会でも全てを糧にして、いいパフォーマンスができれば」と気を引き締めた。