JOC・山下会長 掲げる真の目標は「30」より「0」

2020年02月04日 16時40分

山下泰裕JOC会長

 真の目標は「30」より「0」のようだ。日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長(62)はかねて「金メダル30個」を東京五輪の目標に掲げてきたが、3日の会見では「五輪の価値はメダル獲得数だけじゃない」と話し、アスリートの育成や五輪精神の普及と推進など将来のビジョンを熱弁した。

 中でも語気を強めたのが「ドーピング陽性ゼロ」という目標を掲げたとき。これまで山下会長はことあるごとに「日本の誇り」を口にしてきた。それはドーピングについても例外ではない。「日本のスポーツ選手はフェアでクリーンである。ドーピングの検挙率は非常に低いのはご存じだと思う。私が知っている範囲だが、日本人選手が故意に薬物を使用したケースは聞いたことがない」

 東海大の後輩にあたり、大麻取締法違反などで有罪判決を受けた2010年バンクーバー五輪代表のプロスノーボーダー国母和宏被告(31)が聞いたら耳が痛いだろうが、山下会長は「アンフェアなことは許さない!というスポーツ界をつくり上げていく覚悟でこういう数値(ゼロ)に設定した」と力説する。

 だが、実際には意図的でなくてもドーピング検査に引っかかる薬物を摂取してしまう危険性がある。良質な日本製サプリメントは高額な物が多く、インターネットで購入できる安価な外国製に手を出すと危ない。山下会長は「成分表には表示されてないけど、ドーピングに引っかかるケースが確実に出てきている。リスクがあると、高価であっても日本製のものを…と各競技団体と連携して注意喚起している。なんとしても五輪開催中は『ゼロ』を目指したい」。金メダル「30」とドーピング「0」。果たして達成するのはどちらか。