全日本パラ・パワーリフティング国際招待選手権が1日、東京・八王子で開幕した。

 約6か月半後に迫ったパラリンピックに出場するには指定大会に参加し、最低出場資格基準(MQS)を突破した上で東京2020パラランキングの上位8人に食い込む必要がある。今大会は国際パラリンピック委員会(IPC)公認大会で、MQSを突破した場合、記録が正式に認定されることから、会場は緊張感に包まれた。

 男子49キロ級では、西崎哲男(42=乃村工芸社)が日本新記録となる135・5キロを上げて初優勝を果たした。16年リオデジャネイロパラリンピックの54キロ級代表で、昨年7月の世界選手権(カザフスタン)で8位に入っているが「東京へはどうしても出なければならない」と、よりチャンスの多い1階級下の最軽量級への転向を決意した。

 9月のパラリンピックのテストイベントでは「体重を落とすことに集中していた」が、今大会は「49キロ級の日本記録が第一の目標だった」と結果にこだわり、見事に有言実行だ。

 試合後には「うれしいです」と笑みを浮かべたが、まだ内定はつかめていない。選考レースはまだまだ続くだけに「(代表に)決まっている人がうらやましいという思いもあるが、僕はまだ2試合ある。逆に言えばそこまでチャレンジできる時間があるので、確実に出場できるように記録を伸ばしていきたい」と気を引き締めた。