1月1日付で日本パラリンピック委員会(JPC)の委員長に就任した河合純一氏(44)が10日、都内で会見を開いた。

 河合氏は、パラリンピックに6大会連続出場。金メダル5個を含む計21個のメダルを獲得し、2016年には日本人で初めてパラリンピック殿堂入りを果たしたパラ競泳界の第一人者として知られている。

 現役引退後は、様々な形でパラスポーツの発展に寄与してきただけに「パラリンピックは、私自身は人間の持っている可能性の祭典なんだなと思っています。パラアスリートが持っているポテンシャルを発揮することを通じて、人々が自分自身に持っている可能性に気づくきっかけになると思います。人々が持つ心のバリアを取り除くため、全力で取り組みたいです」と熱い思いを語った。

 約8か月後に迫ったパラリンピックは、自国開催ということもあり、メダルラッシュが期待されるからこそ「アスリートを中心とした体制を構築したい」と話すが、それだけが目的ではない。「オリパラ一体となって、スポーツ界から多様性社会の実現に向けたメッセ―ジを発信していきたい」と共生社会の形成を目指して活動していくことを明言した。

 誰もが平等に暮らせる社会の実現へ向け、レジェンドが新たな一歩を踏み出す。