ロシアの旗のせいで東京五輪の委託業者に明暗

2019年12月28日 16時35分

 来年の東京五輪まで7か月を切り、年明けとともに準備は佳境を迎える。なかでも表彰式に関しては「絶対にミスが許されないので、担当者はピリピリムード」(大会組織委員会関係者)だという。会場に掲げる国旗、流す国歌を間違えたら一大事。それだけに準備は抜かりないが、ここへきてちょっとした問題が浮上している。

 国家ぐるみでドーピング不正を行ったロシアが、東京五輪など世界主要大会から4年間除外の厳罰処分が下された件だ。潔白を証明した選手は「ロシアからの五輪選手(OAR)」として個人資格で出場可能だが、「ロシア」を背負えないため国旗掲揚や国歌吹奏は消滅。表彰式ではロシア国旗の代わりに「五輪旗」が掲げられ、会場には五輪賛歌が流れることになる。

 組織委によると、使用する国旗はすでに一部発注済み。「枚数を精査しながら委託業者に何回かに分けて行う。今後、参加国決定状況を見ながら追加発注する」というが、ある委託業者は「今のところロシアの国旗は少なめでいいでしょう。その代わり五輪旗の需要が増えますね」と見据える。ロシア問題の影響で、発注状況が微妙に変化しているのだ。

 参加約200か国の旗は30~40旗ずつ各業者に振り分けられる。つまりロシアに当たった業者はがっくり、逆に五輪旗の担当業者は超ラッキー。こんな思わぬ事態が、東京五輪準備の水面下では繰り広げられている。