テコンドー協会の新理事に選ばれず 金原会長が退任置き土産の大放談50分

2019年11月28日 16時30分

金原会長(右)が本紙の直撃に心境を語った

 ただでは死なない――。強化方針などを巡ってトップ選手と対立を深めている全日本テコンドー協会の金原昇会長(65)は、検証委員会が選定する新理事候補から外れることが決まり、協会トップの座を退くことになった。記者会見で「すがすがしい」「しこりはない」と笑顔で語ったが、本紙は帰宅間際の金原会長を直撃。すると、置き土産とばかり、本音を連発。約50分間にわたって胸中を激白した。

 退任する金原会長は会見で「しこりは一切ございません」とし、今後は地元の長野県テコンドー協会のメンバーとして「今までと同じように日本協会を支えていく。必要なら資金も援助したい」とし、引き続きテコンドーにかかわっていく決意を語った。

 そんな金原会長を直撃すると、再登板の可能性について「ないない。もう面倒くさい。私の力はここまで」と完全否定。今後も協会を陰ながら支えていくことに「何か問題ある? 僕は何も悪いことしていない。その人間が支援することに違和感はないでしょ」。こう言い切ると、協会への思いがあふれ出した。

「組織とは、まず土台をつくり足場を固める。でも長年のうちにシロアリが出たり、修理が必要になる。だから見直す必要がある。でも私自身はシロアリではない。今までシロアリが来るたびに防虫剤をまき、問題を解決してきた。協会の悪に一人で立ち向かった。まあ今回の判断は大正解。私の思惑通りです。結果を見てくださいよ。しばらく問題は起きない。ただ将来的に起きたら、助っ人としてシロアリ退治に行きますよ」

 一方、会見後の囲み取材で岡本依子副会長(48)と高橋美穂元理事(45)について「テレビに出て僕が反社だと言って協会のイメージを悪くした」として名誉毀損で訴えることを示唆していた。この発言の真意を問うと、近くに高橋元理事がいたため「意図的に聞こえるように言った部分もある。本当にするかもしれない。受理するか、しないかはどっちでもいい」と“けん制”の意味合いが強かったという。

 今後はどうするのか。「ずっとテコンドーにささげてきた。僕はパチンコもマージャンも競馬もやらない」と話す金原会長は、連日の報道によりいまや街を歩けば人だかりができるほどの有名人になってしまったという。「道でも店でも声をかけられて困っている。写真撮って、握手して、怖くないね!なんて言われて」

 インパクトのある特異なキャラクターをテレビ業界も放っておくはずもない。多くの番組からオファーが殺到。「(ビート)たけしさんの『TVタックル』(テレビ朝日系)からは2、3回オファーがきた。でもお断りしました。他にもいっぱい。でも僕はネタとしてバラエティーに出るつもりはない。テコンドーの発展につながるなら出てもいいです」と今後は条件付きで出演するという。

 またテレビ番組での自身への罵詈雑言には怒り心頭だ。「(会長を含めて)理事のことを“クズだ”って言った人がいるね。そう、薬丸(裕英=53)さん。あの表現は本当に品がない。人格を壊すような言葉を使う方は、自分の人格が地に落ちる」。逆に日本テレビ系「スッキリ」に出演する高橋真麻(38)には「最近、僕のことを良く言ってくれるね」と好意的だ。

 金原会長の頭髪をイジりまくったお笑いコンビ「爆笑問題」の太田光(54)については「彼は仕事柄もあるからね。クズって言う人に比べれば愛がありますよ」と寛容な姿勢。その上で「そんなにネタにするならテレビで『金原はいいヤツだ』って言ってください。テコンドーのイメージも良くなる」とアピール。いずれにせよ、退任後もこの男には要注目だ。

【敵対派の主張】選手を守るため“金原派”と戦い続けてきた高橋元理事。金原会長の提訴発言に「反社会的勢力とのかかわりを感じさせる報道について、協会の規定に従って調査依頼を出しましたが、一度も金原さんを『反社』とは言っておりません」と反論した上でこう続けた。

「当時、専務理事にも報告して『必要だと思います』との返答もいただき、コンプライアンス委員長からも受理されている。金原さんもご存じかと思いますが、それでも提訴する考えをお持ちになっていること、また『刑事告訴する準備がある』と理事会でおっしゃったことは、とても残念な気持ちです」

 また「混乱が収束する見通しが立たない」と“金原切り”を決断した境田正樹委員長(56)が「ガバナンス、コンプライアンスの問題はない。金原会長はしっかり運営していた」と会見で発言したことを高橋元理事は疑問視。「強化体制のダメだった部分が報告されず、検証結果が曖昧。これでは再発防止にならない。選手のワガママだったのか?と思われる危惧もある」と警鐘を鳴らした。