東京五輪大会組織委員会は27日、五輪チケットに「不正購入」があったと発表した。

 不正が確認されたのはチケット購入に必要なID登録。5月9~29日の1次抽選販売において、住所、氏名、メールアドレスなどの個人情報に虚偽があったとみられる約3万件の不正IDが発覚。そのうち最大約1200件、約6900枚(約150セッション)が当選し、約1億8000万円分が購入されたという。

 鈴木秀紀マーケティング局次長(55)によると、不正に購入されたチケットの中には「人気の高いものも入っている」とした上で「規約に基づいて払い戻しすることなく無効にする」という。

 また、今回の不正行為は個人ではなくグループとみられ、鈴木局次長は「海外・国内を断定できる要素はなく、国内外を決めつけずに対応していく」と説明。今後は虚偽とみられるIDについて「適切な手段でコンタクトを取って対応する」という。

 今回の事案については現在、警視庁に相談中といい、不正手続きされたチケットは「今後、販売が可能と確認できれば、一枚のチケットもムダにならないよう取り扱いたい」と語った。