8月のスポーツクライミング世界選手権女子複合で銀メダルを獲得した野口啓代(30=TEAM au)が7日、東京・稲城市で行われたボルダリング大会「マスターオブブロップ」に出場。決勝では本来の力を発揮できず2位に終わった。世界選手権6位の森秋彩(15=茨城県連盟)が優勝した。

 今大会は野口のスポンサーを務める「牛乳石鹸共進社」主催のローカル試合。日本山岳・スポーツクライミング協会が非公認のため公式戦ではないが、東京五輪出場が内定している日本クライミング界の女子エースを一目見ようと、会場には約300人の観客が訪れた。大会関係者も「昨年より多いです。これも野口選手のおかげでしょう」とニンマリだ。

 試合を終えた野口は「世界選手権ロスというか、ちょっと気が抜けて燃え尽きた感があります」と反省しつつ、周囲からの温かい声援に「今日は楽しめました」と笑顔で語った。世界選手権の後は友達とセブ島に旅行したといい「ご褒美旅行になりました」とニッコリ。トレーニングを再開してまだ約1週間だが、たっぷりと充電した女王から今後も目が離せない。