バドミントンの「ダイハツ・ヨネックスジャパンオープン」初日(23日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)、男子シングルス1回戦で世界ランキング1位の桃田賢斗(24=NTT東日本)がハンスクリスチャン・ビティンフス(33=デンマーク)に2―0のストレート勝ちを収め、2回戦に進出した。

 24日で東京五輪開幕まで1年。節目を迎えることで五輪に関する質問が多く飛んだが、桃田は「時間が足りるかなという気持ちはある。日々自分の悔いのない練習をしたい」といい「出場権を獲得していないので(東京五輪と同じ)この会場でプレーするイメージはまだない」と話した。

 バドミントンで五輪金メダルに一番近いのが桃田であるのは間違いないところ。さらにもう一つ課せられた“使命”もある。それはバドミントン人気の維持だ。

 日本協会関係者は「もし、東京五輪で勝てなかったらバドミントンの人気が落ちてしまうかもしれない。勝てば2024年のパリ五輪まで人気が続くが…」と不安がっている。

 実際、バドミントン人気に火をつけたのも、16年リオ五輪で女子ダブルスの高橋礼華(29)、松友美佐紀(27)組(日本ユニシス)が金メダルを獲得して一気に注目度が上がったからだ。協会の会員数も毎年1万人規模で増えており、現在は30万人を超えたという。

 マイナー競技から人気スポーツの仲間入りを果たしただけに、人気定着へ金メダル獲得は桃田への至上命令だ。