“夏冬出場”への第一歩だ。2020年東京五輪の追加競技として採用されたスケートボードの日本選手権最終日(12日、新潟・村上市スケートパーク)、パーク男子決勝はスノーボード・ハーフパイプで冬季五輪2大会連続銀メダリストの平野歩夢(20=木下グループ)が65・7点で初優勝。同時に日本ローラースポーツ連盟の強化指定候補選手に選出された。

 前日(11日)の準決勝と同じく40秒のラン3本の中から最も高いスコアを採用するルールで行われ、平野は1本目で最高得点をマーク。「(優勝の)想像は全くしていなかった。スノーボードでも日本で一番になることは大変。どの競技でもそうだけど、こうやって結果を残せるとは思いもしなかった」

 今後は強化選手として来年の五輪に向け、ランキングポイントを求めて海外ツアー等に挑む。しかし、本人は冷静に「滑っている期間はみんなより少ない。もっと慣れていかないと海外の人たちとやってもまだまだ力が及ばず、差が出ると思う。そこを縮めるためにも今からが重要だと思う」とあくまでスタートラインを強調した。

 それでも「東京五輪に向けて一歩進めた実感はある」と語った王者。選考レースが楽しみになってきた。