東京五輪メダルに必要な金属確保 エコなプロジェクトはパリへ継続?

2019年04月04日 16時30分

メダルプロジェクトの詳細を報じた3月12日発行終面

 五輪史上初のプロジェクトは大成功――。使用済みの携帯電話や不用な小型家電がメダルに生まれ変わるという画期的な試み「都市鉱山からつくる! みんなのメダルプロジェクト」(本紙既報)が先月31日に無事終了した。

 企画を運営してきた東京2020組織委員会によると、東京五輪・パラリンピックで使用される約5000個のメダルに必要な金・銀・銅すべての金属が確保できたという。

 地球に優しいエコなプロジェクトは2017年4月にスタート。全国1594自治体が参加し、先月31日までの丸2年間にわたって回収作業が行われてきた。国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(65)も絶賛するなど当初から話題を呼び、SNSなどで若者に浸透。中には電子レンジを担いで自治体に持ってきた学生や、自宅で“骨董品”と化した20年以上前の旧型パソコンを提供する人もいたという。

 同委員会の担当者は「皆さまのご協力のおかげで目標の量に達しました。本当にありがとうございます」と日本の団結力と献身の心に感激している。回収された小型家電などは精錬事業者によって金・銀・銅に選別され、メダルの材料となっていく予定だ。

 また、今回の企画は環境問題にも直結するだけに「今後も継続すべき」との機運が高まり、自治体によっては五輪終了後も回収作業を続け、別の用途に役立てるという。さらに同担当者は「このレガシーを次のパリ五輪へつなげたい思いもある」と期待する。日本人の知恵が詰まった「メダルプロジェクト」が海を渡り、未来へ受け継がれていく可能性も十分にありそうだ。