【バド男子】桃田賢斗 私生活も“V字回復”

2019年03月13日 11時00分

伝統の全英オープンを制した桃田(ロイター)

 2020年東京五輪まで残り500日を切り、各競技とも本番に向けた動きが活発になってきた。そんな中、金メダルを予感させるのがバドミントン男子の桃田賢斗(24=NTT東日本)だ。“V字回復”を果たしてビッグタイトルを連取した桃田は世界からも注目を浴びる存在。来年のヒーロー候補の現在地に迫った。

 今、日本のバドミントン界は過去最大とも言える上げ潮ムードにある。109回目を迎えた伝統の大会「全英オープン」(10日閉幕)では3種目(男子シングルス、女子ダブルス、混合ダブルス)で決勝進出。その中で、男子シングルスで初優勝した世界ランキング1位の桃田の勢いは誰にも止められない状況だ。

 桃田を語る上で避けて通れないのが、2016年4月に発覚した違法賭博問題だ。同年のリオデジャネイロ五輪でも金メダルの有力候補と言われていたが、不祥事で無期限出場停止処分を受け、世界ランクも抹消。復帰後の17年7月は282位だった。

 そこから下位の国際大会に出場し、地道に復活の道を歩んできた。その“V字回復”ぶりは半端ではない。代表復帰した昨年は4月にアジア選手権、8月に世界選手権、12月に全日本総合を制覇。日本、アジア、世界の全てで頂点に立ち、さらに伝統の全英オープンも制して、この1年で主要「4冠」を総ナメにした。ちなみに、五輪まで500日となった現在は世界1位だが、今から500日前(17年10月26日)は77位。一気に76人抜きを果たしている。

 実力は超一流だが、ヤンチャで人間くさい男。過去の“やらかし”には「あのころは甘い自分がいた。本当にいろんな方に支えられた」と猛省し、試合会場のトイレのスリッパをきれいに並べ、ゴミを持って帰ることは欠かさない。練習態度も変わり、海外遠征から帰国すると、今は必ず所属チームの練習に参加。全体レベルの底上げを常に考えるようになった。

 東京五輪の出場資格は、今年4月29日から来年4月26日までの世界ランキングポイントから算出されたランキングで決まる。出場はもちろん、金メダルにも一番近い位置にいる桃田は日本中を歓喜させる準備を着々と進めている。