大相撲九州場所(11月11日初日、福岡国際センター)の新番付が29日、発表された。9月の秋場所は横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が8場所連続休場から進退をかけて臨み、9場所ぶりに15日間を皆勤。完全復活へ向けて第一歩を踏み出した。ただ、終盤戦まで優勝争いに踏みとどまることができず、10勝5敗と平凡な成績に終わった。

 年6場所制となった1958年以降、5場所以上連続で休場した横綱は過去に5人。そのうち3人(大鵬、柏戸、北の湖)が復帰後に優勝を果たす一方で、武蔵丸は休場明けの場所で引退。貴乃花は復帰した場所で12勝を挙げたものの、2場所後に引退した。稀勢の里も一時的に引退危機を回避したとはいえ、今後は横綱として真価が問われることになる。

 その和製横綱は秋巡業を完走。最終日の28日には山口・周南市で「(秋巡業を通じて)いい稽古ができた」と手応えを口にした。先場所を足掛かりにして、ここから完全復活できるのか。引き続き注目を集めることになりそうだ。