美女クライマー大場美和 東京五輪では「リポーターがやれたらいいな」

2018年10月08日 16時00分

大場美和

 あの「校舎の壁をよじ登っていた高校生」は今、何をしているのか。2015年のインターネットプロバイダーのCMで一躍、美女ボルダリング選手としてブレークした大場美和(20)。2020年東京五輪でボルダリング、リード、スピードの3種目複合で争う「スポーツクライミング」が初採用されるが、大場は自然の岩に挑戦するプロクライマーへと転身し、活動を続けている。昨年はCMでサッカーの三浦知良(51=横浜FC)と共演も果たした大場に「五輪での夢」を聞いた。

 ――現在の活動は

 大場:今は自然の岩を登ることを中心にやってます。ずっと憧れがあって、私の中ではこれが本当のクライミングだという気持ちがあった。(競技で)誰かに勝つというよりも、その岩を登りたいという気持ちが強い。その日に合わせていく競技と違い、岩は何回でも、何年もかけて登れる。そこがすごく好きです。

 ――CMではカズと共演した

 大場:カズさんはアスリートなので、クライミング自体には詳しくなくてもスポーツのつらさや楽しさを本当に良く理解されている。トレーニングで懸垂などをすると話したときに、そういう地味でつらい練習が一番強くなるんだよね、とおっしゃってたのが印象的でした。

 ――東京五輪ではスポーツクライミングが実施される

 大場:クライミングはルールが簡単なので、最初の一歩がすごく出しやすい。体験してくれる人が増えてほしい。

 ――大場さんは15~16年は日本代表だったが昨年以後は入っていない。五輪をどう捉えている

 大場:裾野を広げたいので、体験イベントをどんどんやっていきたいです。あとは競技の面白さや魅力を伝えるリポーターがやれたらいいなと思います。これまでやったことはないですけど、私自身1年前まで選手でしたし、選手と近い立場でもあるので、そういった情報も役に立つと思います。

 ――日本のメダル獲得への課題は

 大場:ネックになるのはスピード(タイムを競う)だと思います。ボルダリング(4メートル程度の壁に設定されたコースを4分以内にいくつ登れるか)と、リード(15メートル以上の壁を6分以内にどこまで登れるか)はどちらも上位に入っていますが、スピードはあまりやってきていません。

 ――日本がスピードで後手になった理由は

 大場:ボルダリング、リードとスピードは毛色が全く違うんです。前者はその場で考えて、毎回違うルートを登るため課題との出合いがある。日本人はそういうものに対するアプローチが得意なんです。スピードは毎回同じルートでタイムを上げていくというものなので、ボルダリングやリードのほうが好きな選手が多いです。ただ3種目のうち2種目が得意だというのは有利だと思います。スピードが強い選手はボルダリングやリードが苦手なので。

 ――順位はどう決まるのか

 大場:五輪本番は決まっていません。ただ直近の世界選手権(9月)では、3種目の順位の掛け算で決めるというものでした。これだと1つでも悪いと数字がものすごく大きくなって(順位が下がって)しまいます。

 ――これが採用されると3種目とも上位にこないとメダルは難しい。注目している選手は

 大場:世界選手権の男子ボルダリングで優勝した原田海選手(19)がどう伸びていくのか。女子では野中生萌選手(21)です。ボルダリングというのはある程度、こうやって登るだろうなと考えてルートが設定されているんですけど、世界選手権でこの最終課題を登れたら決勝にいけるという状況で、肩を痛めていたのに野中選手は全く違う動きで6人による決勝に進みました。結果は5位でしたが、気持ちで食らいついていくという姿にはとても心が動かされますし、そういう登りができると強いです。野中選手とはLINEで話してます。また尾上彩選手(23)とは11月に一緒にフランスに登りにいきます。

 ――そういった経験が五輪のリポーターで生かせるといい

 大場:はい。