【体操パワハラ】宮川サイド“塚原夫妻の暴走”にかみつく!協会黙認に「不平等」

2018年09月11日 11時30分

塚原副会長(右)と千恵子女子強化本部長はメディアへの登場を続けているが…

 日本体操協会は10日、都内で会見し、塚原千恵子女子強化本部長(71)と塚原光男副会長(70)を職務一時停止にすると発表した。期間はリオデジャネイロ五輪女子代表・宮川紗江(19)へのパワハラ問題を調査する第三者委員会の判断が出るまで。具志堅幸司副会長(61)は「これだけの騒ぎになったのだから継続というのはあり得ない」と力を込めたが、混乱は収まりそうにない。火種がなおもくすぶり続けているからだ。

 世界選手権(10月25日開幕、カタール・ドーハ)は千恵子氏の代役を立てることを検討。“仮処分”の決定でようやく沈静化…と思いきや、そうではない。

 まずは第三者委のメンバー問題だ。岩井重一委員長が朝日生命が株主に名を連ねるブロードリンク社の顧問弁護士を務めていたことが波紋を広げている。同社は会長、社長が朝日生命出身で他の幹部にもOBがいる。朝日生命との関係について「株主の比率は1%未満。支配関係や人事支配は全くない。うちも困っている」(関係者)と疑義を一蹴したが、宮川サイドはこの日、代理人の山口政貴弁護士が第三者委の一新を求め、異議申し立てを行った。

 協会はこれを却下したものの、山口氏は「こういう状況下で朝日生命という名前が出てくると、少し公平性に欠けるんじゃないかという懸念は持っていましたね」と宮川の保護者の胸中を代弁。岩井氏は10日付で顧問弁護士を辞任し、第三者委での職務について「私もしっかり専任してやりたい」と語っているというが、本当に真っ当な判断を下せるのか、不安は残っている。

 また大きな火種になったのが、塚原夫妻の“暴走”だ。協会は第三者委の調査に影響が出るとして当事者である宮川、塚原両サイドに取材対応の自粛を通告していた。ところが塚原夫妻はその後もテレビ番組に相次いで出演し、メディア露出を続けている。もちろん中身は宮川サイドの“パワハラ主張”への反論で占められており、2日に謝罪文書を発表した際に「降伏」などと報じられたのもどこへやら、対決姿勢は一貫して崩していない。協会の要請を無視する格好となっただけに、具志堅氏は「マスコミに出られてお話しすることも少し控えてくださいと、自粛するお願いをしている」と改めてクギを刺した。

 それでも収まらないのが宮川サイドだ。山口氏は「なぜ塚原さんだけ許されて、宮川選手だけ許されないのか。言い方は悪いけど“口封じ”というふうにしか思えない。塚原さんは出てしゃべって、宮川選手はダメっていうのは不平等」と、協会の黙認姿勢に怒りをにじませた。塚原副会長は11日、日本テレビ系「スッキリ」に出演し、今季限り(来年6月)で千恵子氏とともに「協会から退く」と明言した。また「今後、メディアには一切出ない」と発言したが、塚原夫妻がおとなしくなる保証はなく、今後も厄介な事態が続く。体操界には変わらぬピリピリムードが漂っている。