日本体操協会の塚原光男副会長(70)が11日、日本テレビ系「スッキリ」に生出演し、リオ五輪体操女子代表の宮川紗江(19)が告発したパワハラ問題について語った。塚原氏が生放送に出演するのは、騒動後初めて。塚原氏は任期切れとなる来年6月をもって塚原千恵子女子強化本部長(71)とともに「協会から退く」と明言した。

 番組冒頭、MCの加藤浩次(49)から生放送出演の理由を聞かれた塚原氏は「このように報道が過熱した状況で、宮川選手をはじめ関係者にご迷惑をおかけしたことは、私の不徳の致すところでもあるので、おわびしたい」と話した。10月に世界選手権(ドーハ)を控えていることで「五輪の予選もかかっています。選手たちに大変なご迷惑をかけてしまった。とにかく沈静化したいという気持ちで出させていただいた」と続けた。

 加藤が「沈静化は第三者委員会の調査結果が出て、処分が決まってからではないのか」と問うと、塚原氏は「調査結果がでるまで、このような状況が続いたら、とんでもないことになる。過熱報道の沈静化ということです」と説明した。

 日本体操協会は10日、第三者委員会の調査が終わるまで塚原氏と塚原女子強化本部長の職務を停止すると発表した。塚原氏は「私はともかく、強化本部長(千恵子氏)が行かないことになる。本人は相当ショックを受けていた」と明かした。そして「私としても困ったかなという状況。しかし協会が決定して職務停止ということですから、積極的に協力しないといけない」と話した。

 パワハラ、引き抜き問題については、これまで通り“ニュアンスの違い”と主張し数々の疑惑を否定した。

 加藤から今後の日本体操協会について聞かれると「来年6月の任期切れをもって協会から退く」と発言。千恵子氏についても「来年6月に退く」。第三者委員会の調査結果によっては、早期退陣の可能性もあるが、塚原夫妻揃って現在の役職と理事を辞し、体操界から身を引くと明言。塚原氏は「今後は一切メディアに出ません。このような騒動になってしまったのは私の不徳の致すところ」と改めて謝罪し、騒動の鎮静化を要望。最後は「全力で予選に向かってほしい」と世界選手権出場選手にエールを送った。