日大・田中理事長の遅すぎたコメント 謝罪表明も変わらぬ出場資格停止

2018年08月04日 16時30分

田中理事長

 アメリカンフットボール部の悪質反則問題で揺れる日大の田中英寿理事長(71)は3日、大学の公式サイトで「深く反省し、改めて学生ファーストの精神に立ち返って今後の大学運営を行っていく」と辞任せずに日大再生に取り組む姿勢を示した。日大の選手が関西学院大の選手を危険なタックルで負傷させた不祥事以降、田中理事長がコメントを出すのは初めてだが、時すでに遅しといった感は否めない。

 日大の第三者委員会から内田正人前監督(62)らが反則を指示したと認定されたことを受け、関学大の関係者などに謝罪の意を示した。同部OBの井ノ口忠男元理事が反則指示の隠蔽工作をしたとされたことにも言及し「断じて許されない」とした。運動部を統括する保健体育審議会の組織改革に向け「大学運営のトップである理事長として、教学のトップである学長と歩を一にして、これらの改革に取り組んでいく覚悟です」とした。

 関東学生アメリカンフットボール連盟の森本啓司専務理事(49)は今回の声明について「日大の新たなスタートを感じる」と評価したが、日大アメフット部の2018年度シーズン終了までの公式試合の出場資格停止処分の解除については「ありません。決まったことなので」と断言。関東学連側は、田中理事長が問題を反省し「改革をトップダウンで進めていく」などのメッセージを発していれば結論が変わっていた可能性も示唆していただけに、対応の遅さばかりが際立った格好だ。

 また関東学連の柿沢優二理事長(63)は同日、日大アメフット部の内田前監督と井上奨前コーチ(30)から除名処分に対する異議申立書を7月30日までに受け取っていたと発表した。今後の対応は検討中というが、世間の反応は「異議を申し立てる要素がない」「何を期待しているのか」と冷ややか。ズレた感覚は相変わらずといったところだ。