関東学生アメリカンフットボール連盟は31日、都内で臨時理事会を開き、悪質な反則問題があった日大の公式試合出場資格停止処分の解除を協議したが、改革の実効性などを疑問視し、見送りを決めた。日大は秋のリーグ戦に出られないことが確定し、1部上位リーグから2019年度は下位リーグに降格する。

 関東学連は「十分な改善がなされたとは認められない」と説明。日大の田中英寿理事長(71)が反省し「改革をトップダウンで進めていく」などのメッセージを発していれば、結論が変わっていた可能性を示唆した。反則を指示した内田正人前監督(62)や問題の口封じを図ろうとした日大関係者らの影響力が完全に排除できたかは現時点で不明とも指摘した。

 関東学連の柿沢優二理事長は、日大の学生から試合の機会を奪う決定を残念がりつつも「対戦相手の安全も担保していかないといけない」と述べた。日大アメフット部は「ご指摘を真摯に受け止め、今後とも弊部の改革に尽力したい」とのコメントを発表した。