日大教職員組合 身内の“裏切り”に戦々恐々

2018年06月12日 16時30分

署名を提出した吉原執行副委員長(右)と山本篤民書記長

 アメリカンフットボール部の悪質タックル問題に揺れる日本大学の教職員組合が、身内の“裏切り”に戦々恐々としている。

 同組合は11日、都内で会見し、田中英寿理事長(71)の辞任などを求めた「要求書」に対する賛同署名活動の結果を発表した。9日間で集まった署名は教員限定で752人。いったん日大本部に提出し、27日をメドに今度は学生や一般からも署名を募ることになった。

 ただ、声掛けしたにもかかわらず署名を断られるケースも相次いだ。また、752人のうち名前の公開を「可」にしたのは296人で「不可」が456人を占めた。立場の弱い非常勤講師や助教などは一律に「不可」とする措置を取ったものの、教員でさえ意思表示ができない“恐怖政治”の浸透を証明。吉原令子執行副委員長(52)は「456人が『不可』というのは私は深刻な問題だと思います」と顔をしかめた。

 その背景には本来、中立であるはずの本部職員に対する不信感がある。「名前を非公開にしても署名をすれば、本部のことだから署名の洗い出しをするのではないか」(女性教員)との声もあった。さらに味方である組合員からの“情報漏えい”を不安視する声もあるという。「身内でも100%信用できないところがある。(現体制に)通じている方はおそらくいる。隙さえあれば、どんどん入り込んでくる。自分たちの陣地を拡大して執行部に批判的な教員の数を少なくしようというのはとても強く感じる」(関係者)

 日大は内田正人前監督(62)を同日付で保健体育事務局長兼人事部長の職から解き、本部付部長待遇としたが、職員として残ることに変わりはない。日大の抱える闇はとてつもなく深い。