【悪質タックル】内田前監督 “最大の後ろ盾”田中理事長と亀裂?

2018年05月25日 16時30分

緊急会見を開いた父母会

 日大と関西学院大の定期戦で悪質なタックルが行われた問題で日大アメリカンフットボール部の父母会「櫻親会」が24日、緊急会見を開き、内田正人前監督(62)や大学の対応に怒りをぶつけた上で部員との共闘を宣言した。またスポーツ庁は日大を呼び寄せ事情聴取。関東学生連盟1部リーグの15大学は日大の体制が変わらない限り今秋のリーグ戦での対戦を拒否すると決めた。内田前監督は最大の“後ろ盾”との関係にも亀裂が入っていると言われ、四面楚歌の状況に追い込まれた。

 午後9時から行われたアメフット部を支援する父母会の会見は内田前監督やコーチの会見を真っ向から否定する内容だった。匿名、顔出しNGの条件の中、父母会の会長は「憤りを覚えましたとしか言いようがない」と憤怒。悪質タックルについて監督の指示があったかについては「指示があったと聞いています」。

 そして「5月22日の記者会見で、私が覚えている事実は全てお話ししましたので、これ以上お話しすることはありません」とコメントした“加害者”の宮川泰介選手(20)をかばい、何もしてやれなかった無力さを謝罪した。父母会のメンバーは全国に300人ほどで会合には111人が参加した。そのすべてが内田前監督の言動に疑惑の目を向けていた。

 また、気持ちは部員も同じだった。会長は4年生の部員代表から連絡があったことを明かし「どういう方法で動いていいのか分からないので助けてください」と相談を受けたという。アメフット部員は声明を出すことを考えており、父母会は一丸となってサポートすることを約束。「責任を取る」と連呼した内田前監督に「責任を取っているように思えない」と語気を強めた。

 この日、日大は関学大にタックルの経緯などを改めて説明した再回答書を提出した。だが、関学大が26日に会見を開く前に、これまでの発言や会見での態度が“ウソ”で塗り固められていたことが父母会の会見で暴露されたと言える。

 そんな日大のお粗末な対応に国も動いた。スポーツ庁は日大の常務理事2人を呼んで事情説明を求めた。日大は真相解明の意思を示したが、第三者委員会の人選でもたつく状態に、スポーツ庁は「事実の解明が遅れている。早期の事案の解明が必要」といら立ちを隠さなかった。

 一方、関東学連の監督会は都内で緊急会合を開催し、今後の対応を協議。冒頭では日大の森琢ヘッドコーチが「学生を追い込んだのはすべて監督とコーチの責任」と話して騒動を謝罪したが、いくら頭を下げても体制そのものが変化しない限り、今秋のリーグ戦で対戦を拒否をする方針で日大を除く15チームが一致。状況は悪化の一途をたどっている。

 それでも、内田前監督は田中英寿理事長(71)に支えられていると思われたが、ここにきてその関係も怪しいものになっている。「普通、理事長が会見してフォローするでしょう。田中さんは相撲、内田監督はアメフットで同じスポーツだし、援護射撃する。でも、それがない」(関係者)と“蜜月関係”にも変化が表れているという。

 社会問題にまで発展した騒動を鎮めるためには、監督の辞任だけでは済まないことは明白で大学トップの責任問題にも波及する勢い。そこで田中理事長が、内田前監督に責任に負わせ“見切り”をつける可能性も指摘されている。心労のため日大病院に入院中の内田前監督は、いよいよ崖っ縁。常務理事や人事部長職の辞任のみならず、日大そのものから完全に追放されかねない状況だ。