【悪質タックル】内田監督辞任しても役職は…学内の不満爆発寸前

2018年05月21日 16時30分

問題の悪質タックルの場面(関西学院大学アメリカンフットボール部提供)。一部加工

 アメリカンフットボールの定期戦(6日)で日大の守備選手が悪質タックル(写真)で関学大の選手を負傷させた問題で、日大の内田正人監督が19日に辞任を表明したが、一件落着とはいきそうにない。

 負傷した選手や保護者に兵庫・西宮市内で謝罪後、内田氏は「一連の問題は全て私の責任。監督を辞任する。弁解もしない」と話した。しかし、反則行為を自ら指示したかなどの詳細は明らかにせず、24日をめどに関学大への再回答で説明するという。

 内田氏がやっと公の場に姿を現し、一応の責任を取った格好。ただ、運動部を束ねる保健体育審議会局長で人事担当の常務理事と、日大体育会を思いのままに操ることができる立場だけに、「大学での役職が残ればチームや体育会への影響力だって結局変わらない」(日大関係者)と監督辞任もそれほど意味がないという意見も後を絶たない(本紙既報)。内田氏は大学内の役職辞任の可能性についても問われたが「それは違う問題ですので」と言及を避けた。日大トップの田中英寿理事長(71)の寵愛を受ける同氏の権力を弱体化させることは簡単ではない。

 とはいえ世間からの批判の嵐は強まるばかり。これまでアメフット部はもちろん、大学内でも同氏への不満は爆発寸前だったが、強大な力によって抑えられてきた。それがこの問題をきっかけに部内の暴力容認やパワハラ体質以外にも「叩けばほこりが出てくる。表に出ていないことがまだまだある」(別の日大関係者)。騒動が沈静化するどころか、さらに拡大する可能性もあるという。

 関学大も20日、「日大選手がどうしてあのようなプレーをしたのかの説明がなかったし、指示があったのかも(内田監督が)話されなかったので釈然としない」との負傷した選手の父親の談話を発表し、真相究明を求めた。1940年創部の名門存続の危機は続き、悪質タックルの代償は計り知れない。