【バドミントン】フクヒロ移籍説明文を公表の裏 金銭疑惑・今井監督への援護射撃か

2018年05月10日 16時30分

急成長の福島(左)、広田組(ロイター)

 なんとも不思議な決意表明だ。4月30日付で再春館製薬所を退社し、元・同社監督の今井彰宏氏(48)が在籍している岐阜トリッキーパンダースへ所属を移した昨年のバドミントン世界選手権女子ダブルス銀メダルの福島由紀(25)、広田彩花(23)組が9日、所属先を通じて「移籍説明文」を発表した。

「フクヒロ」組は冒頭「今回の移籍理由について『もっと成長して次のチャレンジをするため』とご説明しました。もっとはっきり言うと、彰宏さんと東京オリンピックを目指すためです」と、今井氏との絆の強さを強調。日本代表に入るまでの5年間、今井氏の指導があったからこそ今の自分たちがあるとし、移籍について「『引き抜き』ではなくて『押しかけ』です」と、2人の強い希望だったという。

 とはいえ今回の問題は、再春館側と今井氏の泥仕合の様相を呈している。再春館側は今井氏の金銭的不正行為を日本協会に告発。選手の賞金を当該選手に渡さず、自分の口座に振り込ませていたとされる。一方の今井氏は監督を解任後に工場勤務となり研修を受けたが「会社からパワハラを受け、うつ状態になった」と主張している。

 バドミントン関係者によれば、今井氏は指導力に定評があり、人望が厚いという。同氏を追いかけたフクヒロの移籍自体は両チームが了承しており、問題はない。しかし、再春館側は日本協会に今井氏に対する厳正な処分を求めており、同氏の今後は不透明。フクヒロにしてみれば、今井氏をかばいたい気持ち一心で、熱のこもった説明文を公表した…というところだろう。

 文面では報道各社に「私たちはプレイに集中したいと思っています。記者会見では試合や練習以外のご質問には答えを控えますのでご容赦ください」(原文ママ)と競技に集中する意向を伝えた。ただ、金銭問題の真相が明らかにならない限り、騒動は収まりそうにないが…。