【麻美ゆま連載16】半年で終わる予定だった「マスカッツ」

2014年12月27日 12時00分

【麻美ゆま「HAPPY&SMILE」:連載16】最初は怖いイメージばかりのAVでしたが、仕事で会う方はみんないい人ばかり。逆に言うとあんまり厳しくないというか、みんな神経を使って心地良い現場にしてくれます。私はないけど、メーク室から出てこない女優さんもいるって聞くじゃないですか。だから優しいわけだけど、そこに甘えちゃいけないなと、自分に厳しくしていました。

 AV女優になってよかったなって思うのは、人との出会いがすごく多くて、いろんなことを経験できたことですね。イベントで全国各地に行ったり、CD発売やドラマ出演もあって。逆にならなきゃよかったとは絶対に思っちゃいけないと思っているんです。まあ、恋愛するときはAVがネックになるのではと、ちょっと思ったりしましたけど。

 3、4年目あたりからは撮影のたびに「いつまでやるのか」と引退も頭をよぎるようになってきました。ちょうどこのころに恵比寿マスカッツができて、マスカッツをやっているうちは辞められないなって。マスカッツはテレビ番組から始まっていて、半年で終わる予定だったんですよ。それが5年も続くことになり、私もその間、AV女優を続けることになりました。

 AVやグラビアの女の子が集まったバラエティー番組をやるということで、私にも声がかかりました。AVの撮影だとスタッフさんとも仲が深くなっていくものだけど、マスカッツの現場は総合演出家のマッコイ斎藤さんが仕切っていて、常に緊張感のある現場にしたいという考え方だったので、5年間もあったけど、マッコイさんとは仕事以外の会話をしたことがないんです。マッコイさんのプライベートも好物も分からない。MCのおぎやはぎさんともあんまりしゃべらなかったなあ。

 逆にメンバーはすごく仲が良かったです。みんなそれぞれ仕事があるのでライバル意識はなくて、「総選挙」みたいな人気投票もないし、それぞれが自分のキャラクターに合う役割があると自覚していました。

 番組での役割はマッコイさんやプロデューサーさんが考えてくれたのですが、それが分かるまでが大変で、辞めていく子もいました。初めのころは収録で何もしゃべれなくて、帰りの車で泣くことも多かったです。

 番組では“元気印のゆまちん”でいたのですが、蒼井そらちゃんから引き継いで2代目リーダーになってからは、自分で自分の首を絞めていたような感じ。もっとラフに麻美ゆまなりの元気なリーダーだったらよかったんでしょうけど、嫌われてもいいからとにかくみんなをまとめなきゃと、頭でっかちになっていました。

 マッコイさんからも「お前が楽しまなきゃ、お客さんにも相手にも楽しんでもらえないんだよ」と注意されたこともあります。「もっと肩の力を抜いて」とずっと言われていたけど、抜きどころが分からなくて。もっと楽しくしゃべったりすればよかったのかな。

 とにかく大変だった2代目リーダーだけど、マスカッツのお仕事はとても充実していました。