【麻美ゆま連載15】約200本のAV撮影で「100点」はない

2014年12月23日 12時00分

【麻美ゆま「HAPPY&SMILE」:連載15】デビュー作がDVDランキング1位になるほど評判になったことで、仕事がすごく忙しくなっていきました。DVD発売までは地元の友達と遊ぶ時間もあったけれど、それもできなくなるくらい生活が一変しました。それでも毎日が違う新しい現場で、グラビア撮影にインタビュー取材にテレビ。AV女優ってすごい、セックスだけじゃないんだなって楽しかったですね。

 週末にはイベントもありました。初めてのイベントのとき、お客さんは来てくれるのかなと心配していたんですが、いざその日になってみると会場にはいっぱいのお客さんが。「よかったよ」「ランキングに入ってよかったね」と直接、声をかけてもらって、AV女優になったことを実感しました。こうして応援してくれる人たちのためにも頑張りたいと思えたし、何よりうれしかった。

 20歳までに辞めると決めていましたが、実際はそんな状況にありませんでした。すごく忙しくて、仕事は順調。留学は仕事を辞めてからでも行けるわけだし、今は麻美ゆまを必要としてくれる人がいるなら、その期待に応えようと続けることにしました。

 でも撮影は毎回、慣れません。というか、慣れちゃいけないなって思ってました。毎回違う作品で、いかにその役を演じられるのかと考えることも多くなって、緊張もします。個人勝負なので先輩から教わるということもないんですよ。

 転機になったのが3年目くらいに出演した「素人男優オーディション」(アリスJAPAN)でした。これをきっかけに素人さんとか童貞さんの作品が多くなっていったんです。おおまかな台本はあるのですが、素人さんとのやりとりはアドリブで私の好きなようにやっていいと任せてもらいました。

 相手が何を言ってくるか分からない緊張感がありました。例えば別の素人作品のとき「私のアソコはどんな感じ?」と聞いたら「なんか馬刺しみたい」って返ってきて「あ~、そうなんだ」と私も思わず笑ってしまうほど新鮮でした。素人さんの返しに臨機応変に応えていくプレッシャーを楽しんでやれました。

 これまで200本近くのAVに出演してきましたが「今日の撮影は100点取れたなあ」というのはなかったですね。もちろん合格点はいっていたと思ってます。だけど毎回、納得していたらこんなにも続いていなかったと思う。毎回、求められることが違ってやりがいがあったし、変幻自在に自分が変わっていくことも楽しかった。AVってすごいなと。

 よく「プライベートのセックスとAVのセックスってどこが違うんですか」と聞かれるのですが、なんでそこを一緒にするのか分からないんですよ。プライベートでは電気つけたまま股を広げたりしないですから。パフォーマンスであり、エンターテインメントと考えていて、その質問自体が違うなって思います。でも、世間の人たちにとっては同じイメージなんだろうな。

 そんな私も「いつまでAVをやるのか」と考えるようになります。