社員のヤル気を生かせない会社

2012年06月27日 12時00分

<40代の「社内失業」急増②>

 読んでみて、どう感じただろうか。「仕事が楽でうらやましい」「自分の努力不足じゃ?」と思った人もいるだろう。しかし、コトはそう単純ではない。細田さんは決して給料ドロボーでもないし、ぶら下がり社員でもないのだ。

「ヤル気はあるのに仕事がない…という〝社内失業者〟は一部では600万人いるともいわれています。もともと20~30代の正社員が仕事を引き継いでもらえなかったり、上司に教育を放棄されたり、雑務ばかり押し付けられて〝失業〟するケースが多いのですが、最近は中年サラリーマンにも増えています。特に異動シーズンを終えた今は、〝仕事がない〟という状況に苦しみ始める人が目に付きだす時期です」

 こう話すのは自身も2度の社内失業経験を持つサラリーマン研究家の増田不三雄氏。

「40代でそのような状況になったら非常に苦しいです。定年まではまだ長く、かといって今の時代、転職も簡単ではない。体や精神に異常を来す人も少なくありません」

 増田氏は社内失業が減らない今の日本を憂えている。

「不況の影響やプレーイングマネジャーとして自ら動かざるを得ない管理職が増えているのも関係しているので改善されるのは簡単ではないのですが、できれば減ってほしい。そもそも、社内失業者を抱えている会社にはかなりのデメリットがあるのですから」

 人件費の損失、社員のモチベーション低下…。そして、暇な人間を生み出している会社には、一方で膨大な仕事を抱えている社員が存在するのが常。偏った仕事量で負担を強いられている社員たちは疲弊しきっている。増田氏によると「古い体質の企業や縦割りの組織、モラルが低い会社に社内失業者が多い」という。

 あなたの会社は大丈夫だろうか。一介のサラリーマンが自分の会社のシステムを変えることは難しいかもしれない。でも、社内失業者に手を差し伸べたり、もしアナタが管理職ならやれることがあるかもしれない。