「○○ファンじゃないから…」「それほど詳しくないから…」。いわゆる「プロ野球ファンが集まる店」と聞くと、少し尻込みしてしまう人もいるのでは? 今回は、世の中で圧倒的多数を占める“マニアまではいかない野球好き”が気軽に入れる東西の野球系飲食店に潜入してみたぞ。
玄人やベテランファンが集う老舗の野球居酒屋は確かに楽しい。しかし、「そこまでコアな場所じゃなくていい」という人もいるはず。実はそんな野球好きをターゲットにした店が最近、目に付くのだ。
まずは3月にオープンした東京・神田「ベースボール居酒屋リリーズ 神田スタジアム」。店内の造りはごくフツーの居酒屋だが、床が緑…いや、よく見ると人工芝。これはヒザに悪いかも!?「スタジアムの雰囲気を出そう、と。座布団もベースです」(監督=店長)
思いのほか座り心地が良くてビックリ。しかも、ビールを運んできたのがユニホーム姿の女性!
「あやです。キャプテンやってます」
毎日のように出勤しているというから、さぞかしヒザに疲労がたまっているのだろう。
「こちらはお通しです」
ポテトチップか。どれどれ、これはもしや…。
「プロ野球チップスです。カードも1枚どうぞ」
メニューも野球にちなんだものばかりだが、マニアックな雰囲気は皆無。スーツ姿のサラリーマンが野球を見ながら同僚と飲んでいたり、女性だけのグループもいる。打った投げたで盛り上がることはあるが、応援を強制されるわけでもない。テレビ中継も、1台がセ・リーグ、もう1台がパ…などと臨機応変に対応している。
「誰でも入れる、いい意味で敷居の低い店を目指しました」
各球団のファンクラブの会報が読めたりもするので、玄人でも満足できるに違いない。ユニホームを着てくると20%オフになるそうだから、野球観戦帰りに寄るのもいいだろう。また、ゆっくり飲みたい人向けにコースや飲み放題(2時間)もある。
☆リリーズ=神田駅北口から徒歩1分。17~23時半。日祝休み。