カジノ入場は月10回までに制限 自民が公明に法案譲歩し続ける理由

2018年03月29日 08時00分

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)実施法案を巡り、自民党と公明党は27日、日本人のカジノへの入場回数を1週間で3回、1か月で10回までに制限する方針で合意した。いまだ与党間で隔たりがあり、駆け引きが続いている。

 入場制限回数を巡っては、政府が「週3、月10」を示したのに対し、自民党内では「厳しすぎる」と週単位の縛りをなくすべきとの声が上がっていたが、最終的に公明党に折れる形で、政府案に落ち着いた。

 他方、入場料金では2000円の政府案に対し、公明党は「安すぎる」として、ギャンブル依存症対策で実績があるシンガポールを参考に8000円を譲らない。自民党は上限5000円が目一杯として、この日は折り合わなかった。

 また全国で設置するカジノの数も自民党が4~5か所に対し、公明党は2~3か所として、決着していない。

「カジノへの慎重姿勢を崩さない公明党に自民党が譲歩し続けている格好です。最終的には公明党案をのまざるを得ない状況で、日本人には敷居が高い社交場となる雲行きです」(永田町関係者)

 もっとも政府はカジノのターゲットを日本の一般庶民に向けていない。カジノ業界に詳しい関係者は「カジノの経営が成り立つには“ハイローラー”といわれる1回の滞在で数千万円を軽く使う外国人の富裕層をいかに取り込めるかがすべてになる。入り口のハードルは高くなっても問題がないんです。とにかく法案が成立しなければ意味がない」と指摘する。

 IR実施法案は与党間の調整難航だけでなく、森友問題の影響で、3月中に国会提出予定だったが、大幅にずれ込む公算。毎度、お約束の“時間切れ”となりかねない。