東京都の小池百合子知事(65)は23日、出張先のパリで、各国の市長らが都市の課題などを話し合う国際会議に出席した。会議の中でキャロライン・ケネディ前駐日米大使(59)と対談した小池氏は、衆院選の結果にも触れ「都知事選や都議選で(女性の活躍を阻む)ガラスの天井を破った。今回総選挙で鉄の天井があることを改めて知った」と振り返った。

 一方、日本維新の会代表を務める大阪府の松井一郎知事(53)が23日、大阪府庁で選挙戦を総括した。維新は改選前の14議席から11議席へと減らし、小選挙区での議席獲得は3議席にとどまった。

「厳しい結果だが、議席を減らしたのは事実。力不足ですよ。今の我々の力がその程度だということ」(松井知事)

 衆院選を前に、小池代表率いる希望の党といち早く選挙協力態勢を築いたが、小池氏の「排除」発言で希望の党が失速。“排除”により生まれた立憲民主党が野党第1党に躍り出るという皮肉な結果となった。

 松井氏は立憲民主党について「うまくやったなと思います。希望に入れてもらえなかった人たちの集団ですけど、それが消えて枝野幸男さんが正義の味方みたいになった。強い人たちに向かっていく新しいヒーロー政党のように取り上げられた」と語った。

 希望の党と組んだことが裏目に出たのかと聞かれると「タラレバのしょうもない話はいい。やってようがやってまいが、タラレバは戻せない。以上」とイラ立ちを隠さなかった。

 堺市長選に続き、衆院選でも好結果を残すことができず、橋下徹前大阪市長(48)が離れてから一時期の勢いを失っている維新。ある事情通は「松井氏は小池氏が嫌いなんですが、橋下氏が説得して提携に持ち込んだ。その上で希望と合流し、橋下氏が国政に出る絵を描いていたようだが、希望の伸び悩みで破算になったようだ」と話す。