衆院選(22日投開票)真っただ中の12日、希望の党が政見放送で、北方領土や尖閣諸島などを記していない日本地図を使用するという大チョンボを犯してしまった。

 自民党参院議員の和田政宗氏(42)はこの日、自身のツイッターで「たまげました。日本地図に北方領土が記されていません。北方領土は、日本の領土ではないのでしょうか」と指摘し「政見放送ですから、党の公式の見解や政策を出すものです。党代表か幹部が最終的にVTRにOKを出しているはずですが、こうした重要なことを見過ごすでしょうか。あり得ない」と糾弾した。

 希望の党の政見放送は小池百合子代表(65)がトレードマークの緑を基調としたスーツ姿で政策を訴える内容だが、画面に突然、緑の海に囲まれた日本地図が一瞬、映し出された。確かにその日本地図をチェックすると、和田氏が指摘した北方領土がなく、尖閣諸島や竹島も見ることができないのだ。

 和田氏の同僚で前外務副大臣の佐藤正久氏(56)は「北方領土だけでなく、小笠原諸島もありません。小笠原村も東京都です。多くの人も気づかれていると思いますが、東京都知事としてはどうかと思います」とコメント。政府・自民党の立場から見たら、絶対あってはいけないミスに映って当然だろう。

 当然、ツイッター上では「何が改革保守だよふざけんな」「ちょっと前に韓国が似たようなことで叩かれたばかりなのに」「民進党が大量合流した結果がこれ」という意見が噴出した。

 希望の党の選挙スタッフに問い合わせたが「分からない」の一点張りだった。

 永田町関係者は「小池氏はブレーンをマスコミ出身者で固めているが、衆院選は初めての素人集団。政見放送は映像制作会社を使って凝ったものを作り、データが画面に表示されて斬新。だけど党のチェックが不十分で問題を起こしてしまったのだろう」と話した。