新体制の船出早々、民進党の前原誠司代表(55)は頭が痛い。幹事長に抜てきしようとした山尾志桜里衆院議員(43)は不倫疑惑で、幹事長どころか離党劇にまで発展した。その最中、5人の衆院議員が離党の意思を固めた。

 5人は笠浩史元文科副大臣(52)、後藤祐一氏(48)、鈴木義弘氏(54)、岸本周平氏(61)、福島伸享氏(47)。

 その多くが先に離党した細野豪志元環境相(46)が率いた自誓会のメンバー。今後、細野氏や若狭勝衆院議員(60)が今月中にも結党する新党に合流するとみられる。

「笠、後藤、岸本氏は前回の選挙で、自民党候補を破って、小選挙区で勝ち上がったように選挙に強い。また笠氏は元テレビ朝日、後藤、岸本、福島氏は霞が関出身の元官僚。プライドは高いが、党内では冷遇されていた印象で、党解体をはばからない議員もいた」(永田町関係者)

 なぜこのタイミングでの離党なのか?

「山尾氏の不倫スキャンダルで見限ったといわれそうだが、5人の離党は代表選前から進んでいて、国対委員長代理だった笠氏は周囲に『新体制が誕生するまで(ポストは続ける)』と公言していた。代表選後の離党はタイミング的にはあり得ないが、前原氏の求心力を下げるし、党にダメージを与える狙いでしょう。立つ鳥跡を濁さずどころかクソぶっかけての離党ですね」(同)

 さらに離党者は増える見込みだ。

「細野氏が離党第1陣なら、笠氏らは第2陣。第3陣こそが情勢を見極めている予備軍で、既に若手有望株の玉木雄一郎氏の名前も取りざたされている。前原氏も離党を警戒してか、離党予備軍を党役員に入れなかった」(同)

 はたから見れば、山尾氏の不倫疑惑が端緒となっての離党ドミノといえそうだ。