民進代表選で注目される「カジノ対決」

2017年08月23日 17時30分

 枝野幸男元官房長官(53)と前原誠司元外相(55)の一騎打ちとなっている民進党の代表選(9月1日投開票)で、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)を巡る対応にも注目が集まっている。

 両者は共産党との協力の是非や小池百合子東京都知事(65)との連携などで立場の違いが出ているが、IRも同様だ。昨年12月にIR推進法が成立し、政府は現在、全国で公聴会を開催。秋の臨時国会でIR実施法案を提出し成立すれば、いよいよ日本でもカジノがお目見えすることになる。

 ただ、いまだIRへの反対意見はあり、IR誘致に動いている神奈川県横浜市で7月に行われた市長選では、カジノが争点の一つになった。民進党代表選でも両者のスタンスは異なっている。

「前原氏は民主党政権の国交相時にIR解禁に動きだし、自民党とのパイプ役で尽力してきた。党のIR推進議員連盟の会長だった長島昭久氏が離党してからは会長も務めている。枝野氏はIR関連で名前を聞いたことがない。推薦人を見ると反対派が多数を占めている」(党関係者)

 21日に日本記者クラブで開かれた候補者討論会で、枝野氏は「経済効果が一定あるとしても、ギャンブル依存症によって多重債務を抱えて、生活も家庭も崩壊する例をたくさん知っている。党として明確に反対の方針をまとめるべきで、代表になったら最大の努力をしたい」と反対を表明した。

 一方、前原氏は「少し前まで民進党のIR議連の会長を務めていたが、代表選に出るという時に党内には反対している方もいる。議連の会長を辞め、私情は挟まずに党として議論して決まったものに従いたい」とトーンダウンした。

 党関係者は「IRは周知、理解が足らずに世論でも半分以上が懸念しているなかで、地方議員、党員・サポーターの投票もある。前原氏はIR積極派だが、あえて推す必要もないとの判断でしょう」と語る。

 先の横浜市長選ではカジノ推進の現職と反対の候補者とで、支援を巡って党内は分裂し、“お家芸”との批判を招いた。後に禍根を残さないためにも前原氏は「カジノ解禁」を堂々と掲げて勝負してもらいたいものだが…。