豊田議員の新秘書「兼職」「頭髪」問題に余裕の答弁

2017年08月17日 07時00分

「このハゲーー!!」との政策秘書に対する暴言、暴行が問題視され自民党を離党した豊田真由子衆院議員(42)の後任秘書となった青森県板柳町の松森俊逸町議(61)が“失職危機”に直面した。15日に町議会の全員協議会が開かれ、松森氏の辞職勧告を決議する方向となったが、本人がすんなりと受け入れるとは思えない状況。さらに松森氏はあの頭髪への疑惑に対してキッパリと――。

 板柳町議と国会議員秘書との“二足のワラジ”を巡って、物議を醸していた松森氏。この日、非公開で行われた板柳町議会の全員協議会で、豊田氏の秘書就任に至った経緯を松森氏は説明した。

 葛西清人議長によると松森氏は「町議の仕事を優先する。国会議員秘書の経験が17年あり、仕事を理解している」と話したというが、豊田氏の地元事務所がある埼玉県新座市と板柳町は約700キロ離れ、新幹線を使っても約5時間はかかる。

「通うのは無理。ほとんどの町民、有権者は理解できないはず。辞職勧告を出す意思が固まった」(葛西議長)

 22日に各会派の代表者で協議し、来月4日の9月議会で松森氏に町議の辞職勧告が決議される運びとなった。

 ただ、当の松森氏は余裕しゃくしゃくだ。

「(兼職で)町議のキャパ(シティー)は広がる。地元のためになる」と従来の主張を繰り返した。

 永田町関係者は「松森氏は青森県知事だった木村守男・元衆院議員の秘書を長く務め、一介の町議ではないとの自負があるのでしょう。これだけ問題となっている豊田氏の秘書を務めようとするくらいの人ですから、相当変わっている。辞職勧告が出たとしても強制力はありません。すんなりと受け入れるとは思えない」と町議を辞職しないとみる。

 松森氏には今回の騒動に動揺している様子など全くない。板柳町議会には、9日に行われた松森氏の会見に続き、この日も報道陣が大挙押しかけ、ちょっとしたパニックとなっている。すると松森氏は集まった報道陣に対し、あの“疑惑”にも言及した。

 ネット上では松森氏の頭髪を巡って、「カツラではないか」「絶対ハゲているよ」「豊田氏はカツラの松森氏をどういびるのか」とヅラ疑惑が持ち上がっていたのだ。松森氏は「髪は地毛です。スプレーで固めてます」と疑惑を完全否定。クロにしろシロにしろ触れづらい話題に自ら言及し、報道陣を和ませる場面もあった。

 肝が据わっている松森氏だけに、高額となる給与二重取りも平然だ。

 国会議員秘書の給与は勤続年数が反映され、10年以上にわたる秘書経験がある松森氏の場合は政策秘書で年収1100万円前後を得るとみられる。さらに町議での年収350万円を加えると約1500万円。もちろん原資は国民や町民の税金だ。ほかにも松森氏は建設会社から年200万円の報酬を得ているといわれ、トータル年収は約1700万円にもなる。

「国会議員秘書の兼職は議員が許可すれば認められるが、松森氏の場合、どう考えてもどちらかが片手間となるのは明白。許可した豊田氏、松森氏ともに、道義的責任を問われることになるでしょう」(同関係者)

 その“使用責任者”である豊田氏はいまだ公の場には出ていない。

「豊田氏は松森氏の妻を地元秘書として信頼しているようで、あれこれと指示を送っているようです。ほとぼりが冷めれば、自民党に復帰したい意向と聞くが、さすがに難しいでしょう」(党関係者)

 豊田氏と松森氏はいまだ直接会っていないという。初対面で意気投合か決裂か? 豊田氏が松森氏の頭髪に手をかける事態とならないのか? お騒がせの“豊田劇場”はまだ続きそうだ。